鹿児島神宮 屋根改修工事見学

先日、鹿児島神宮の屋根改修見学会があり檜皮葺(ひわだぶき)を間近で見れるとの事で参加してまいりました。

ただ、ご神体の遷御(神様の引っ越し)をせずに改修工事をされてるので撮影は禁止。
その代わり、業者の方に質問が出来たので色々と聞いてきました。

今回葺き替える屋根材は檜(ひのき)の皮でおよそ75cmの長さで割いて、1.2cmずつズラして重ねて約63枚。
これを1セットとして敷き詰めていくそうで、1坪あたり約30本分の皮を使用するそうです。

この檜の皮は神社庁が管理する山の木を、整備と併せて確保しモノの出来不出来があることから、産地は特定しないとのこと。
また、昔ながらの野地板の上に檜皮だけで葺いている構造で、今で言う防水シートのようなものはありませんが耐久性は約50年程と言う事です。

檜皮の留め方も、金釘は使用せずに一寸(3cm)程の竹釘を使うのですが、口の中に含んで湿らせたのを舌の感覚で向きを確認しながら取り出し、皮の繊維に沿って切り口を縦に打ち込むそうです。

有り難いことに1本頂くことが出来ました☆
よく見ると切り口が斜めに入っており、繊維に沿って・・・と言う意味が分かります。

これを打ち込めば、金槌で打った頭がつぶれて開く事により固定する原理で、一坪あたり使用する竹釘は、およそ3000本!(驚)

神社建築で最高級と言われる檜皮葺は、とてつもない労力の上で成り立っていることを改めて再認識する事が出来ました。
貴重な体験をさせて頂き、関係者各位の皆様ありがとうございました!

最後に・・・余談ですが、大鳥居である一の鳥居の両部鳥居。

実は、父が「あの鳥居の図面を引いたのは俺だ。」と私が幼少の頃に言っており、写真を大事に持っていたので、まぁ嘘ではないと思うのですが、生前の一緒にやっている時にもっと詳しく聞いておくべきでした。(苦笑)
ただ、道路に食い込むようになったのは元々の道幅に合わせたからと言っていましたが、今考えれば鳥居のデザインの比率や道路幅との兼ね合いなど色んな理由があったのでしょうね。

そんなこんなで貴重な体験をさせて頂きありがとうございました。

    

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