『朝日に向かう家』Y邸
この物件は、家具と建物の繋がりを意識しております。
施主様が家具や照明に興味があったため、建物内部のインテリアと、建物の持つ雰囲気とのバランスを考え色遣いやテクスチャー(素材)などを考慮して、時間をかけてまとめていきました。
さらにこの家は、ほとんど「自然素材」を使用していますが、それに縛られることなく、オーナーの求めるイメージに近づけていけた良い例と思います。
単純に色の好き嫌いで配色せずに家具の素材も考慮し、家具配置もある程度「固定」して、全てに意味のある建物になっています。
建物も単純に、天邪鬼な考えで敷地に対してずらして配置したのではなく、リビングが南を向き、朝日を小窓から取り入れることを狙っています。
このことにより、メインであるリビング・ダイニングである吹き抜けに気持ちの良い朝日が差し込んでくるのです。
2階寝室の吹き抜け側に設置してある小窓も、この朝日を感じるためです。
和室も引き込み戸を使い、必要に応じて空間量を調整する重要な役割を果たしており、様々なシチュエーションに対応する、包容力を擁している建物ではないでしょうか。
実際、施主様の生活が始まってから私も一泊させてもらったのですが、これが何とも『居心地が良い』のです。ずっとそこにいたい建物ですね。