応急危険度判定と罹災証明

今回は宇土市にて応急危険度判定を行ってきたのですが

やはり「応急危険度判定」と「罹災証明」が混同されているので
改めて説明させていただこうと思います。

「応急危険度判定」は被災した建築物を『判定士』が調査し
その後に発生する余震などによる
倒壊の危険性や外壁・窓ガラスの落下、付属設備の
転倒などの危険性を判定することにより
人命にかかわる二次的災害を防止することを目的としています。

このため、判断の表示内容は
「危険」・・・・・このままで使用するのは危険
「要注意」・・・・・建物を使うには注意が必要
「調査済み」・・・・・使用が可能

となり、建物の見た目が大丈夫でも
筋交いなどの接合部分に破断が見られれば
「危険」の表が貼られることになります。

ただし、補修することで建物の使用は可能になります。

これは余震による人命被害を抑えることが目的のため
あくまでも現状に対しての危険度を示すものになるからです。

そのため場合によっては、このように被災前から
筋交い部分を切断している建物もあったのですが

建物自体に大きな被害は無かったものの、今後の危険性を考え
きちんと説明をして黄色の「要注意」を貼らせていただく事もありました。

瓦も全部落ちてしまえば「危険」でなく「要注意」の可能性もあります。

これに対し「罹災証明」は義捐金や保険受給の基準になる証明で
『市町村の職員』が判定するために、地元の行政に申込が必要です。

「全壊」・・・・・50%以上の損壊
「大規模な半壊」・・・・・40%以上50%未満の損壊
「半壊」・・・・・20%以上40%未満の損壊
「一部の損壊」・・・・・20%未満の損壊及び外構の損壊

修理する前に写真などを撮っていた方が良いのがこの証明です。
宇土市では市役所の行政業務を宇土市立体育館で行っていますので
申込みなどお問い合わせください。(TEL0964-22-1111)

少しでも混乱を避け、今後の作業が進む事を祈ります。

Follow me!

次の記事

技術セミナー参加