コンクリートブロックについて

まずは大阪の地震により被害に遭われた方に謹んでお見舞い申し上げます。
尊い命がなくなり、誠に残念なことであります。

ただ、マスメディアの放送が余りにも偏った放送をしているので
ここで正確な事を伝えたいと思います。

今回のコンクリートブロックが違法と言う報道がされており
高さが2.2mを超えて控え壁が無いので違法と言われていますが
映像で見る限り、プール側の地盤面と道路面の高さには高低差がありました。
高低差がある場合、擁壁の上にコンクリートブロックを積む場合の高さは
高低差が1m以下の場合は道路面から測りますが
1m以上の差がある場合は地盤面の高い方から測定します。

そして高い方から測って1.2m以下の場合は
鉄筋の径の40倍の長さを定着させれば控え壁は要りません。

補強コンクリートブロック塀の設計・施工
(上記資料クリック:3Pの図-4及び2項参照)

今回の事故は、1.2mを超えているので控え壁が必要ですが
測定点の基準が正しく放送されていないことが多く
それに加え、擁壁への鉄筋定着が短かった事が問題のように感じました。
多分、10cm程度しかなかったので引き抜かれた感じで倒れたのだと思います。

また場合によっては、適切な施工や基礎形状によっては高さ1.6m以下であれば
控え壁を設けなくても大丈夫ですが、これもきちんと施工されることが前提です。

あと、参考に高さ2.2mの控え壁がある壁と
控え壁が無い塀を揺らせて壁が倒れる映像が使われるのですが
これも基礎に鉄筋を差し込んでいないコンクリートブロックと
恐らく鉄筋有りで控え壁もある塀との比較映像を流しているので
条件を揃え、控え壁の有無で生まれる影響の比較をしないと意味が違ってきます。

防災アドバイザーとか言う人が悠々と「圧迫感があって危ない!」とか言ってましたが
問題はソコじゃない。建築法違反のポイントが違う。

1m以上の高低差がある道路の低い方から測れば
殆どのコンクリートブロックに控え壁が必要になってきます。

そうではなく、きちんと基準面から測って
適切な施工をしているかが問題なんです。

もっときちんと一級建築士などに話を聞いて正確に報道すべきです。
みなさま、不安な場合はお近くの有資格者に相談してください。

(※後ほど映像で高さ1.2m以上の可能性を確認しましたので一部修正しました。)

 

※2018.07.11追記 : 建築学会が安全値として1.2mとしました。(→コチラ

一応、ブロック会社は1.6mとしてリンク先4条にて詳細を記しています。(→コチラ

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