熊本へ応急危険度判定士として

熊本県の被災地に対して、鹿児島県建築士会も
いよいよ応急危険度判定士の派遣活動を始めたので
私も行ってまいりました。

現場は急ピッチで復旧を進めているものの
インフラの被害状況は深刻です。

調査する建物に関しましても
見るからに危険な建物はすぐに危険判定できるのですが

一見すると大丈夫に見えても
危険判定せざるを得ない建物があります。

まだ新しい建物なのですが
シャッター開口部に対して耐力壁が足りなかったのでしょう。

表札の下に見えますが赤い「危険判定」になります。
このように応急危険度判定士が判断することで避難してもらい
余震による2次災害を回避するのが役目になります。

前震で構造がダメージを受けた場合、例え建物が倒壊せず
丈夫そうに見えても、本震や余震の事を考え
構造的に危険と判断されることもあります。
接合部分が損傷を受けている場合、補修しないと危険だからです。

注意して欲しいのは危険判定されたからと言って
解体しないといけないのでなく
「このままでは危ない」と言うことなので
先ほどの新しい建物は、建物を引き起こして補強すれば
今後もまた住む事が出来るのです。
決して再使用不可ということではありません。

そういった意味では黄色の注意判定も多かったです。

また、調査していて思ったのは、被害を受けていない建物は
やはりきちんと壁量配分されている建物が多い印象で
古くても、瓦が乗っていても、壁量があるものは倒壊していませんでした。

ただ、もともと地下水の多い地域だったために
「揺れ」自体が大きく、停めてある車そのものが動き
車のボディがへこんだり、塀を壊している例もありました。

それぐらいの揺れであったと言うことです。

地域によっては水道・電気ともに復旧しているのですが
道路を挟むとまだ復旧出来ていないなどバラツキがあるようです。

お店によっては飲食店でも再開しているところもあり
支援物資も徐々に回り始めている印象も受けました。

調査後はマップに被害状況をまとめていきます。
来週も調査に行く予定です。

私に出来ることとして、少しでも役に立てたらと思っています。

     

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